気象研究ノート 229号 高層気象観測の発展と現状

気象研究ノート 229号 高層気象観測の発展と現状

(BK-22264)

水野 量・上窪哲郎・定村 努/編 日本気象学会/刊 A4判 182頁


地球を取り巻く空気の層、これが大気である。地上観測で観測される大気よりも上空の大気は、地球を取り巻く空気層のほとんど全部を占める。この「気象研究ノート 229号 高層気象観測の発展と現状」は、このような上空の大気の観測(高層気象観測)に関する内容である。

目次
第1章 高層気象観測の意義と歴史
1.1 気象観測の意義
1.2 気象観測と標準化
1.3 世界の気象観測と気象学発展の歴史
1.3.1 「世界気象学年表」による気象学の時代区分
1.3.2 「気象学百年史」による気象学の時代区分
1.3.3 天気予報の歴史
1.4 日本の地上・高層気象観測発展の歴史

第2章 ラジオゾンデ観測
2.1ラジオゾンデ相互比較観測
2.1.1 ラジオゾンデ相互比較観測の意義
2.1.1.1 ラジオゾンデの変遷
2.1.1.2 ラジオゾンデ更新に伴う比較観測の重要性
2.1.1.3 測器更新に伴う比較観測の歴史
2.1.1.4 比較観測の方法
2.1.1.5 比較観測データの解析
2.1.1.6 国際比較観測
2.1.1.7 観測精度向上に向けた比較観測
2.1.1.8 今後の比較観測による測器精度の維持と向上
2.1.2 RS2-91型レーウィンゾンデとRS92-SGPJ型GPSゾンデの比較観測と検証結果
2.1.2.1 比較観測の実施状況
2.1.2.2 同時刻における比較データ解析
2.1.2.3 指定気圧面における観測データの比較
2.2 オゾンゾンデ
2.2.1 オゾンゾンデ観測の目的
2.2.2 オゾンゾンデ観測の歴史
2.2.3 ECC型オゾンゾンデの概要
2.2.3.1 GPSゾンデ
2.2.3.2 ECC型オゾンセンサ
2.2.4 オゾン量の算出
2.2.4.1 反応電流からのオゾン量の算出
2.2.4.2 ポンプ効率補正
2.2.4.3 暗電流補正
2.2.5 KC型オゾンゾンデとECC型オゾンゾンデの相互比較観測
2.2.5.1 2007-2008年の比較
2.2.5.2 2009-2010年の比較
2.2.6 おわりに
2.3 ゴム球搭載用水蒸気計
2.3.1 はじめに
2.3.2 大気中の水蒸気
2.3.2.1 クラウジウス-クラペイロンの式
2.3.2.2 水蒸気濃度の表記法
2.3.2.3 水蒸気測定に要求される制度
2.3.3 各種水蒸気計の解説
2.3.3.1 静電容量型高分子膜相対湿度計
2.3.3.2 鏡面冷却式露点露点計
2.3.3.3 Lyman-α線水蒸気計
2.3.4 水蒸気計の室内比較検査実験(AquaVTT)
2.3.5 まとめ
2.4 ラジオゾンデ観測における諸問題
2.4.1 ゾンデの飛翔予測とオゾンゾンデの飛翔予測シミュレーション
2.4.1.1 ゾンデ落下位置推定プログラム
2.4.1.2 ゾンデ落下位置監視プログラム
2.4.1.3 ゾンデ飛翔予測シミュレーションプログラム
2.4.1.4 ラジオゾンデの飛翔予測情報システム
2.4.2 パラシュートの開傘率の向上 パイプセパレータ方式のパラシュートの開発
2.4.3 吊り紐の長さの影響
2.4.4 気球に関する諸特性

第3章 ドップラーライダー観測
3.1 ドップラーライダーの概要と種類
3.1.1 はじめに
3.1.2 インコヒーレントドップラーライダー
3.1.3 コヒーレントドップラーライダー
3.1.4 VADによる風の高度分布
3.1.5 RHIとPPIによる風分布観測
3.1.6 中出力ドップラーライダー
3.1.7 航空機搭載ドップラーライダー
3.1.8 衛星搭載ドップラーライダー
3.2 高層気象台のドップラーライダーで観測された下層風の事例
3.2.1 はじめに
3.2.2 ドップラーライダーの概要
3.2.3 ドップラーライダーによる下層風プロファイル観測とその特性等
3.2.3.1 GPSゾンデとドップラーライダーにより観測された風の一致性
3.2.3.2 ドップラーライダーによる下層風鉛直分布データの特性
3.2.3.3 ドップラーライダー観測とGPSゾンデ観測による風データの比較
3.2.4 ドップラーライダーによる下層風観測の事例
3.2.5 まとめと展望
3.3 北大低温研のドップラーライダーで観測された大気現象の解析事例
3.3.1 はじめに
3.3.2 北大低温研の3D-CDL装置の構成と仕様
3.3.3 水平風の鉛直分布の観測
3.3.3.1 水平風の鉛直分布の作成法とデータ取得率
3.3.3.2 水平風の精度検証
3.3.3.3 海面の風の抵抗係数の推定
3.3.4 風の水平分布に及ぼす小島の風上・風下効果
3.3.5 大気境界層に発生した網目状構造とストリーク構造
3.3.6 大気中を伝わる波の検出
3.3.7 おわりに

第4章 水蒸気ラマンライダー
4.1 はじめに
4.2 歴史
4.3 測定原理
4.4 装置構造
4.5 水蒸気測定・検証例
4.6 国内外の観測状況
4.7 まとめと今後の課題

第5章 オゾンライダー
5.1 はじめに
5.1.1 オゾンライダーの種類・用途・特徴
5.1.2 これまでの研究
5.2 差分吸収ライダーの原理  5.2.2 誘導Raman散乱による多波長生成原理
5.2.3 スペクトル因子と最適波長の選択
5.3 装置
5.3.1 装置の設計
5.3.2送信レーザー
5.3.3 Ramanセルの設計
5.3.4 成層圏オゾンライダーの構成例
5.3.5 対流圏オゾンライダーの構成例
5.3.6 設置・調整の要点
5.3.7 送信エネルギーの測定
5.4 測定及び解析方法
5.5 精度評価及び比較観測
5.5.1 観測シミュレーション
5.1.2 エーロゾルによる観測誤差の評価
5.5.3 対流圏オゾンライダーと成層圏オゾンライダーの同時観測
5.5.4 オゾンゾンデ観測との比較
5.5.5 化学輸送モデルとの比較
5.5.6 衛星観測との比較
5.6 対流圏オゾンの観測例
5.7 装置の拡張
5.8 ネットワーク観測
5.9 まとめ

第6章 高層気象観測によって得られた高層の大気の構造と特性
6.1 高層の大気の概観
6.1.1 高層の大気の気温による区分
6.1.2 標準大気
6.1.3 高層気象観測の例
6.1.4 鉛直断面図・時間断面図における気象要素の分布
6.2 館野における気温・湿度・風
6.2.1 気温
6.2.2 湿度
6.2.3 風
6.3 大気オゾン
6.3.1 世界のオゾン善良の経年変化
6.3.2 オゾン全量の平均的な緯度・経度分布
6.3.3 代表的緯度におけるオゾン分圧の高度分布
6.3.4 日本における月平均オゾン全量の季節変化
6.3.5 日本上空のオゾン層の経年変化と長期変化傾向
6.3.6 日本及び昭和基地の月平均オゾン分圧の高度分布

第7章 気象衛星画像による上空の大気の解析
7.1 気象衛星画像の種類と特徴
7.1.1 可視画像
7.1.2 赤外画像
7.1.3 水蒸気画像
7.2 水蒸気画像による上空の大気の解析
7.2.1 ジェット気流に関連したバウンダリーパターン
7.2.2 上層の低気圧に関連したバウンダリーパターン
7.2.3 上層の高気圧に関連したバウンダリーパターン
7.2.4 急速な暗化を伴うバウンダリーパターン
7.3 衛星による大気追跡風

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