集中豪雨と線状降水帯 気象学ライブラリー3

集中豪雨と線状降水帯 気象学ライブラリー3

(BK-32074)

加藤輝之 著 新田 尚・中澤哲夫・斎藤和雄 編 A5版 168ページ

地球温暖化による気候変動にともない頻発する集中豪雨のメカニズムを大気の運動や線状降水帯などの側面から克明に解説〔目次〕気温と温位/不安定と積乱雲/集中豪雨と線状降水帯/大雨の発生要因/梅雨期の集中豪雨。

目次

CHAPTER 1 気温と温位―乾燥大気の運動―
1.1 気温減率
1.1.1 上下の温度差の成因
1.1.2 乾燥気温減率
1.2 温位とは
1.3 浮力とブラント・バイサラ振動数
1.4 大気の安定度
1.5 気温と温位の関係
1.5.1 等温位面上の乾燥大気の流れ
1.5.2 気温と温位の鉛直プロファイルの関係
1.5.3 実際の大気プロファイルの例

CHAPTER 2 不安定と積乱雲―湿潤大気の運動―
2.1 不安定な大気状態
2.1.1 湿潤断熱減率
2.1.2 条件付き不安定
2.2 相当温位とは
2.2.1 積乱雲の発生条件
2.2.2 相当温位の定義と近似式
2.3 高層気象観測とエマグラム
2.3.1 高層気象観測
2.3.2 温度エマグラム
2.3.3 温位エマグラム
2.3.4 仮温度での不安定度の評価
2.4 エマグラムの見方と応用
2.4.1 積乱雲の発生・発達のしやすさ
2.4.2 上空への寒気流入による不安定化
2.4.3 安定・不安定な大気状態で発生する雲
2.4.4 観測された雨雲と温位エマグラムとの関係

CHAPTER 3 集中豪雨と線状降水帯
3.1 スケールによる気象擾乱の分類
3.2 積乱雲の寿命
3.2.1 降水粒子の成長
3.2.2 積乱雲のライフステージ
3.3 積乱雲の組織化と鉛直シア
3.3.1 雨滴の蒸発冷却と冷気外出流の形成
3.3.2 鉛直シアの役割
3.3.3 ストームに相対的なヘリシティ(SREH)と温度移流
3.4 集中豪雨と局地的大雨
3.5 線状降水帯
3.5.1 線状降水帯という用語の由来
3.5.2 線状降水帯の形成過程
3.5.3 線状降水帯にみられる階層構造
3.5.4 線状降水帯の予測
3.6 大雨の統計的調査
3.6.1 集中豪雨の統計的調査
3.6.2 集中豪雨と線状降水帯の出現特徴
3.6.3 大雨発生頻度の気候変化と将来予測

CHAPTER 4 大雨の発生要因
4.1 海上での下層水蒸気場の形成過程
4.1.1 水蒸気浮力による対流混合層の形成
4.1.2 海面からの水蒸気供給と下層収束の影響
4.2 大雨をもたらす下層水蒸気場を代表する高度
4.2.1 高度500 mの代表高度としての妥当性
4.2.2 850 hPa気圧面が表現する水蒸気場の特徴
4.3 上空の大気の影響
4.3.1 上空の乾燥空気による積乱雲の発達抑制
4.3.2 上昇気流場での断熱冷却による湿潤化
4.3.3 上空の大気状態に対する積乱雲の発達への影響
4.3.4 高渦位域の流入にともなう低温化
4.3.5 高渦位域の流入と不安定性降水
4.4 線状降水帯発生条件

CHAPTER 5 梅雨期の集中豪雨
5.1 梅雨期の気圧配置
5.1.1 梅雨前線帯と湿舌
5.1.2 九州での大雨発生時の気圧配置
5.2 梅雨期の大気状態
5.2.1 大気の安定度と積乱雲の潜在的発達高度
5.2.2 梅雨期での積乱雲の潜在的発達高度
5.2.3 大雨の発生可能性の診断条件
5.3 梅雨前線帯の構造と大雨の発生位置
5.3.1 大雨発生時での梅雨前線帯の鉛直構造の特徴
5.3.2 大雨の発生位置

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