濃尾地震と根尾谷断層帯

濃尾地震と根尾谷断層帯

(BK-55001)

村松・松田・岡田/著  古今書院/刊


1891(明治24)年10月21日に発生した濃尾地震は、日本の内陸地震としては最大規模(M=8.0)であり、甚大な被害を中部日本の南西部を中心に引き起こした。文明開化直後の日本を襲ったので、当時最新の技術で作られた鉄道や紡績工場などの施設に大被害を与えた。この時に出現した地震断層は総延長約80kmに達し、左横ずれ量は最大で約8m程度、上下変位量も最大6mにも及んだが、これらの値は日本列島で起こった地震断層の最大値であるばかりでなく、世界的にも上位に位置付けられる。こうした特異性や明瞭さはその後刊行された世界中の地学教科書に広く紹介されている。このような地震断層崖は地学的にも災害史的にみてもきわめて意義のあるものであるので、昭和2年には天然記念物、昭和27年には特別天然記念物に指定され保存されてきたが、日本だけでなく世界の研究者や学生があこがれる見学場所として、多くの人が毎年訪れている。地震・地震断層・活断層などの研究にとって、聖地とも言える場所である。
      ・・・・・まえがきより

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