水の未来 〜世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題

水の未来 〜世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題

(BK-72007)

フレッド・ピアス/著 古草秀子/訳 沖 大幹/解説 B6判 505p


2008年7月、洞爺湖サミットが開かれ、地球環境問題に対する世間の意識は、非常に高まりました。ただし、残念ながら、いま環境問題とはイコール地球温暖化、とみなされがちです。実は、人類にとってもっとも深刻かつ緊急の環境問題とは、「水の危機」なのです。
本書では、いま世界中でおきている「水の危機」の現状を詳細にレポートし、その原因を追いかけます。著者のフレッド・ピアスは、英国の著名な環境ジャーナリストで数十年にわたって、この「水の環境問題」について追いかけてきました。本書は、著者の「水の環境問題」に関する集大成であり、また、2008年7月時点で日本語で手にはいる最も良質かつ重要な環境問題の入門書です。
なぜ、「水の危機」が人類最大の環境問題なのか。著者は具体例を引きながらこう解説します。
人類の文明はすべて「川のほとり」で立ち上がった。それは農耕文明を成立させるために、大量の安定的な水が不可欠だったためであり、また大量の人口を養うためには、飲料水や物流インフラとしての川が絶対条件だったから。ところが、アフリカ、アジアを中心とする人口の急増の結果、もはや農業を維持する水は使い果たされようというのが現状。川は干上がり、湖は底を見せ、地下水は枯渇しようとしている。このままでは、人類の胃袋を満たす食料生産は危うい――。
すなわち、水の環境問題は、人類の食糧問題と直結しているわけです。まさに、「いますぐに解決しなければ、人類の滅亡と直結する」のです。ちなみに、「地球温暖化」は、気候変動をもたらすため、地域によっては雨不足を招き、この危機の拍車をかける可能性がある、というわけです。一方で、地域によっては、大雨や台風が頻発するようになり、河川流域や海岸低地の都市が、深刻な水被害に合うケースも増えてきています。

著者ピアスは以上の「水の環境問題」について、水文学(すいもんがく)の見地から、詳細なレポートをベースに冷静な分析を行い、処方箋を探ろうとしていきます。
なお、本書の解説では、日本における「水の環境問題」の第一人者、沖大幹東京大学教授が「日本と水の環境問題の関係」について執筆しています。こちらも、水の環境問題を考えるうえで必須の参考文献です。

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