気象情報で読む 地球の大気環境
気象情報で読む 地球の大気環境
(BK-22001)
内野修/著
オーム社出版局/刊
18世紀後半の産業革命以降人間活動の拡大により、地球の大気中の二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスの濃度が増加し続け、地球は温暖化し、雪氷面積は減少、海面水位が上昇するなど、気候に変化が起こってきている。また、ハロカーボンなどの人工物質の使用によるオゾン層破壊、工場や自動車などから排出される硫黄酸化物や窒素酸化物による酸性雨など、地球の大気環境にさまざまな問題が生じてきている。本書では、二酸化炭素、オゾンなどの大気組成や気温などの気象情報を通して、最近の地球の大気環境やその変化および将来の見通しなどについて述べる。
なお、本書を執筆する上での重要な参考資料として、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によるオゾン層破壊の科学アセスメント、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の科学的な評価報告書および気象庁の観測成果など、最新のものを用いている。
多くの方々に、現在直面している地球の環境問題についてその概要を知っていただくために、数式はなるべく用いずに要点だけを簡潔に述べることに努めた。一方では、これから専門的に地球環境を学び研究しようとしている人のために、温室効果ガス、オゾン、紫外線などの測定原理やこれまで明らかになっていることと、今後の問題点として残されている課題などに触れている。いくらかでも今後の参考になれば筆者の幸いとするところである。
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