大気の海 なぜ風は吹き、生命が地球に満ちたのか

大気の海 なぜ風は吹き、生命が地球に満ちたのか

(BK-41017)

ガブリエル・ウォーカー/著 渡会圭子/訳 早川書房/刊 B6判 349p


大気の謎とそれにかかわった人々の歴史から、地球に生命が存在する理由にもつながる壮大なストーリーを描く。私たちの頭上に広がる世界を巧みなストーリーテリングで綴った、傑作サイエンス・ノンフィクション。
1960年8月。ジョゼフ・キッティンガーは大空の端から飛び降りて、地表に生還した。彼は3万メートル以上の上空、与圧服がなければ血液が沸騰し、同時に体中が凍りついてしまう苛酷な場所へと巨大なヘリウム気球で昇り、そこからパラシュートで降下したのだ。キッティンガーが降下の間に通りぬけたこの大気が、地球を生命で満たすことを可能にした。大気は呼吸に不可欠であるだけではない。それは植物によって気体から固体の食物へと姿を変えるし、大地を暖かい毛布のように包み込む。さらに、遠距離無線通信を可能にし、宇宙から降り注ぐ危険な放射線を防ぐ役目も果たしているのだ。17世紀のガリレオによる空気の重さの測定、隻眼のパイロットが発見した「空気の大河」ジェット気流、農家の若者が納屋の扉を黒板代わりにして解き明かした大気の循環の謎、ぜったい安全であるはずの冷却剤がもたらした思いもよらない危機。『スノーボール・アース』のガブリエル・ウォーカーが、大気の謎とそれにかかわった人々の歴史から、地球に生命が存在する理由にもつながる壮大なストーリーを描いていく。わたしたちの頭上に広がる世界を巧みに綴った傑作サイエンス・ノンフィクション。

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     私たちは惑星の表面に暮らしているのではない。大気の海の底で生きているのだ。大気の謎とそれにかかわった人々の歴史から、地球に生命が存在する理由にもつながる壮大なストーリーを描く。私たちの頭上に広がる世界を巧みなストーリーテリングで綴った、傑作サイエンス・ノンフィクション。

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